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もう「数える」のはやめましょう。IoTで実現する、勝手に在庫が見える化される工場の作り方

こんにちは。IT・DXコンサルタントです。

製造現場の皆様、毎日お疲れ様です。突然ですが、あなたの会社の工場や倉庫で、「人間がモノを数えている時間」は、合計でどれくらいになりますか?

毎日の在庫確認、入出庫の記録、そして毎月(あるいは決算期)の棚卸し…。寒い倉庫の中で、手がかじかむのを我慢しながら帳簿と現物を突き合わせる作業は、本当に骨が折れる仕事です。

「在庫管理は製造業の命」とはよく言われます。しかし、「在庫を数える作業」そのものは、実は1円の利益も生み出しません。

今日は、そんな非生産的な「数える作業」を過去のものにし、勝手に在庫が見える化される工場の作り方についてお話しします。

魔法のような話に聞こえるかもしれませんが、IoT(モノのインターネット)を使えば、それは今日からでも実現可能なのです。


なぜ、人は在庫を数え間違えるのか?

アナログな在庫管理には、必ず「3つのムダ」が潜んでいます。

  1. 時間のムダ: 熟練スタッフが、単純作業に時間を奪われる。

  2. 在庫のムダ: 「数が合わない」恐怖から、余分な安全在庫(過剰在庫)を抱え込む。

  3. 神経のムダ: 「欠品したらラインが止まる」というプレッシャーが担当者を疲弊させる。

そして何より、人間はミスをする生き物です。「書き間違い」「入力間違い」「数え間違い」。これらをゼロにするのは、精神論やダブルチェックでは不可能です。

しかし、機械(センサー)は嘘をつきませんし、疲れません。ここをデジタルの力に任せることこそが、製造業DXの第一歩なのです。


IoTで「モノ」が勝手に報告してくる仕組み

「IoT導入」と聞くと、大規模な工事や高額なシステムを想像されるかもしれません。しかし、近年の在庫管理IoTは驚くほどシンプルで、安価になっています。

代表的な「勝手に見える化」の仕組みを2つご紹介します。

1. 置くだけでOK「重量センサー(スマートマット)」

これが現在、最も手軽で効果が高い方法です。仕組みはシンプル。Wi-Fiに繋がった「電子はかり」のようなマットの上に、部品箱を置くだけです。

  • Before:在庫が減ったら、担当者が目で見て確認し、発注書を書く。

  • After:部品を使うと重さが減る。減った分をセンサーが検知し、自動で在庫データを更新する。

あらかじめ「残り○個(○kg)になったら発注」と設定しておけば、自動で発注メールを飛ばすことも可能です。ネジ、ボルト、液体、粉体など、「いちいち数えていられないもの」の管理には劇的な効果を発揮します。

2. 電波で一括読み取り「RFIDタグ」

ユニクロのレジをご存知でしょうか?カゴを置くだけで一瞬で会計が終わりますよね。あれと同じ仕組みを工場に導入します。

製品や部品の箱に、安価なICタグ(RFID)を貼り付けます。 あとは、電波を発するリーダーで「ピッ」とかざすだけ。箱を開ける必要も、バーコードを一つずつ探す必要もありません。棚にある在庫を一瞬で、数百個単位で読み取ることができます。


「見える化」された工場が得られる3つの利益

在庫管理を自動化(IoT化)すると、経営にどのようなインパクトがあるのでしょうか。

① キャッシュフローが良くなる

「今、何がいくつあるか」が正確に分かれば、余分な在庫を持つ必要がなくなります。在庫は現金そのものです。倉庫の肥やしになっていた「過剰在庫」を削減できれば、その分のキャッシュが手元に残ります。

② 「発注の自動化」で機会損失ゼロへ

「担当者が風邪で休んでいて発注が漏れた」「ベテランの勘頼みで発注していた」といった属人化リスクがなくなります。必要な時に必要な分だけが自動で補充されるため、欠品によるラインストップも防げます。

③ 現場スタッフが「考える仕事」に集中できる

これが最大のメリットかもしれません。「数える」という作業から解放されたスタッフは、品質改善や工程の見直しなど、より付加価値の高い「クリエイティブな業務」に時間を使えるようになります。


まとめ:まずは「一番面倒な棚」から始めよう

「工場全体をIoT化する」と考えると足がすくみます。 成功の秘訣は、小さく始めること(スモールスタート)です。

  • いつも数が合わなくなる「Cランク部品(ネジ・ワッシャー)」

  • 発注頻度が高く、管理が煩雑な「消耗品」

  • 高価で紛失が許されない「重要部材」

まずは、こういった「現場が一番困っている特定の棚」の一つだけに、IoTツールを導入してみてください。 月額数千円〜数万円で始められるツールがたくさんあります。

「あれ? いつの間にか発注されてる!」 「棚卸しが5分で終わった!」

そんな現場の驚きと喜びの声が、全社的なDXを推進する最強のエンジンになります。 もう、数えるのはやめましょう。機械に任せて、人間はもっと「楽しい仕事」をしませんか?

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