news

お知らせ

社員の本音が、会社の資産に変わる。Googleフォーム等で始める「攻めのフィードバック活用術」

「現場の社員が、本当は何を考えているのかわからない」 「良かれと思って導入した制度が、なぜか使われない」

経営者やチームリーダーとして日々奮闘されている皆様、このような「見えない壁」を感じることはありませんか?

多くの企業が、社員の声を拾い上げるために「社内アンケート」や「目安箱」を設置しています。しかし、もしその運用が「集めて終わり」や「集計に時間がかかりすぎている」状態だとしたら、それは非常にもったいないことです。

社員の「声」は、経営の羅針盤となる重要な「資産」です。 今回は、ITの力を少しだけ借りて、眠っているその資産を掘り起こし、組織を劇的に変える「社内アンケートのDX(デジタルトランスフォーメーション)」についてお話しします。

なぜ、従来のアンケートは組織を疲弊させるのか?

まず、アナログなアンケート(紙やメール、Excel手入力)が抱える構造的な欠陥について整理しましょう。最大の敵は「タイムラグ」です。

例えば、紙でアンケートを回収し、総務担当者が通常業務の合間を縫ってExcelに入力し、グラフ化して経営会議に出す……。この工程に2週間、3週間とかかってしまうと、経営層が結果を見る頃には、現場の状況や熱量はすっかり変わっています。これでは「先月の天気予報」を見て傘を用意するようなものです。

また、社員側の心理的な負担も見逃せません。「手書きだと筆跡で誰かわかってしまう」「忙しいのに書くのが面倒」といった理由から、結局は「特になし」という無難な回答が並ぶことになります。

そして最も恐ろしいのが、「アンケート疲れ」です。 時間をかけて回答したのに、結果が公表されず、何も改善されない。「どうせ書いても無駄だ」という諦めムードが蔓延すると、アンケートは組織改善ツールどころか、経営への不信感を募らせる装置になり下がってしまいます。

DXの第一歩は「集計作業の消滅」から

ここで、DX(デジタル化)の出番です。 「DX」といっても、高価なシステムは必要ありません。まずは無料で使える「Google フォーム」や、Officeソフトに含まれる「Microsoft Forms」で十分です。

これらを導入するだけで、まず集計作業が「0秒」になります。 社員がスマホやPCから回答した瞬間、自動的に美しいグラフが生成されます。担当者が残業して入力作業をする必要はもうありません。

しかし、これはあくまで「効率化」の話です。ここからが、ITコンサルタントとして私が本当にお伝えしたい「組織改善」の本質です。

「聞く力」よりも「返す力」が組織を変える

デジタル化によって「集計」という雑務から解放された時間を、何に使うべきでしょうか? それは、「フィードバック(結果の共有とアクション)」です。

DX化されたアンケートの最大の強みは、「鮮度」です。 アンケートを締め切った翌日には、全社員に向けて結果をシェアすることができます。このスピード感が、組織に信頼を生みます。

ここで重要なのは、「完璧な解決策」を出さなくてもいいということです。

  • 「今回のアンケートでは、会議の長さに関する不満が30%ありました」

  • 「これを受けて、来週から会議時間を原則45分にするルールを試してみます」

  • 「オフィスの椅子に関する要望がありましたが、予算の都合上、来期の検討事項とさせてください」

このように、「皆さんの声をちゃんと見ていますよ」「会社としてこう考えましたよ」というメッセージを即座に返すこと(フィードバック・ループ。これこそが、社員のエンゲージメント(会社への愛着心)を高める鍵です。

たとえ要望が叶わなくても、「検討してくれた」「理由を説明してくれた」というプロセスが可視化されるだけで、社員の納得感は大きく変わります。

年に1度の大調査より、毎月の「パルスサーベイ」を

デジタルツールの手軽さを活かせば、アンケートの頻度を変えることも可能です。 年に1回、50問もあるような重厚な「従業員満足度調査」を行うよりも、月に1回、あるいは隔週で3〜5問程度の簡単な質問を行う「パルスサーベイ(脈拍測定)」という手法が、今のトレンドです。

  • 「今週の業務量は適切でしたか?」

  • 「最近、職場で困っていることはありますか?」

  • 「今月のMVPを挙げるとしたら誰ですか?」

スマホで1分で答えられる内容なら、回答率は上がります。定点観測することで、「先月に比べて業務負荷のスコアが悪化しているから、早めに人員配置を見直そう」といった、「予防的な経営判断」が可能になります。

まとめ:まずは「ランチアンケート」から

社内アンケートのDXは、単なるペーパーレス化ではありません。経営者と社員をつなぐコミュニケーションのパイプを太くし、組織の血流を良くするための施策です。

いきなり人事評価に関わるような重いテーマで始める必要はありません。 まずは、「次回の社内イベント、何が食べたい?」「今のオフィスの空調、適温?」といった、答えやすいテーマでGoogleフォームを作って送ってみてください。

そして、集まった結果をすぐにチャットや朝礼で発表し、「じゃあ、一番人気だった焼肉に行こう!」と実行に移してみてください。

「自分の意見が、会社の動きに反映された」 この小さな成功体験の積み重ねが、やがて「自ら考え、提案する組織」へと成長させていくはずです。

もし、ツールの設定方法や、本音を引き出す設問設計でお悩みであれば、いつでもご相談ください。御社の「聞く文化」を作るお手伝いをさせていただきます。

ワンポイント・アドバイス

まずは無料のGoogleフォーム等で小さく始め、組織が大きくなり、より詳細な分析(部署ごとのクロス集計や経年変化の分析など)が必要になった段階で、有料のサーベイツールを検討するのが、失敗しないDXのステップです。

sakeQ 日本のお酒を世界中に!