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「10円合わない……もう一度数え直しだ」
閉店後の店内。疲れ切った体で小銭を数え、レシートの束と電卓をにらめっこする。 もし、あなたやあなたの店舗のスタッフが、毎晩このような「レジ締め作業」に1時間も2時間も費やしているとしたら、それは非常にもったいないことです。
こんにちは。IT・DXコンサルタントです。
今回は、多くの中小店舗が抱える「レジ周りの非効率」**を解消し、さらに売上アップのヒントまで手に入れた、ある雑貨店様の事例をご紹介します。
「ITは苦手で……」という方にこそ読んでいただきたい、現場直結のDX(デジタルトランスフォーメーション)のお話です。
今回ご紹介するのは、創業15年、地元で愛される雑貨店A社の事例です。商品は素晴らしいのですが、バックヤード業務は長年「昭和のスタイル」のままでした。
A社が使っていたのは、昔ながらの「ガチャレジ(手打ちのキャッシュレジスター)」。 日々の業務で、社長は以下のような悩みを抱えていました。
レジ締めの苦痛:閉店後にレシートを集計し、現金と照合するのに毎日1時間かかる。違算(計算ミス)が出ると帰れない。
在庫がわからない:「あの商品、まだ在庫ある?」と聞かれても、倉庫に見に行かないと答えられない。
売上の分析ができない:月末に税理士さんから試算表をもらうまで、その月の正確な売上がわからない。「勘」で仕入れをするしかない。
「もっと接客やお店作りに時間を使いたいのに、事務作業に追われている」 これはA社に限らず、多くの中小企業経営者様から伺う共通の悩みです。
そこでA社が決断したのが、iPadなどのタブレット端末を使った「クラウドPOSレジ」の導入でした。 「難しそう」と懸念されていましたが、操作はスマホと同じ。スタッフの皆さんも数日で使いこなせるようになりました。
導入から1ヶ月後、A社の現場には驚くべき変化が起きました。
これが最大のインパクトでした。 売上データは会計と同時に自動集計されます。閉店後は、レジ内の現金を数えて入力するだけ。システム上の計算と実際の現金が合っていれば、ボタン一つで業務終了です。 残業代の削減はもちろん、スタッフの方々が「早く帰れる!」と笑顔になったことが、何よりの成果でした。
以前は「3500円」を「350円」と打ち間違えるようなミスがありましたが、バーコードを読み取る方式に変えたことで、ミスはほぼゼロに。 会計スピードも上がり、お客様をお待たせする時間が減った分、丁寧なお見送りができるようになりました。
タイトルにもある「見える化」の効果です。 スマホの管理画面を見れば、「今、何が、いくつ売れているか」がリアルタイムで分かります。
「雨の日はこの香りのアロマが売れる」
「午後2時にはこのお菓子が動くから、目立つ場所に移動しよう」
「Aという商品は人気だが、在庫が切れそうだ。すぐ発注しよう」
これまで「なんとなく」で行っていた判断が、「データ(事実)」に基づいた判断に変わりました。その結果、在庫切れによる販売チャンスの損失(機会損失)が激減し、月間の売上が前年比で110%にアップしたのです。
この事例からお伝えしたいのは、「最新のPOSシステムは、単なる計算機ではない」ということです。
従来のレジは「お金をしまう場所」でした。 しかし、最新のクラウドPOSは「お客様の行動データを集めるセンサー」であり、「経営判断を助ける参謀」です。
A社の社長はこう仰いました。 「数字の計算という『機械が得意なこと』は機械に任せて、私たちは『お客様を喜ばせること』に集中できるようになりました」
これこそが、中小企業におけるDXの本質です。 ITツールを入れることがゴールではありません。空いた時間を「人間にしかできない付加価値の高い仕事」に充てること。これが、これからの時代を生き抜く鍵となります。
「POSシステムなんて、大手が導入する高いものでしょ?」 そう思われるかもしれませんが、最近のクラウドPOSは、初期費用無料や月額数千円から始められるものがほとんどです。大掛かりな工事も必要ありません。
今のレジを使い続けることによる「目に見えないコスト(残業代、ミス対応の時間、機会損失)」を計算してみてください。 思い切って新しいシステムに入れ替えることは、コストではなく、未来への確実な投資になります。
もし、「ウチの店にはどのPOSが合うの?」「補助金は使える?」といった疑問をお持ちでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。 貴社の規模と業態にぴったりのシステム選びを、お手伝いさせていただきます。